崇徳院旧蹟
'97年末、香川県は坂出市の崇徳天皇ゆかりの地を巡る。
年の瀬の慌ただしさは東京ほどでもなく、その場の行き当たりばったり出たとこ任せ旅行でも充分間にあった。
前夜レンタカーを予約。仕事納めのあと夜行で東京を発ち、翌朝高松着、その場で当日の宿を予約。
一日半かけて坂出市郊外を巡ったあと、京都にとんで白峯神宮奉拝。帰途につく。

思えば崇徳帝の名に初めて出くわしたのが落語の「
崇徳院*」。それから十数年を経て勃然と沸き起こった興味で、遠く香川まで旅するとは我ながら不思議なものである。
崇徳天皇・・・
第75代天皇。讃岐院。諡号、崇徳。諱は顯仁。
元永2年5月28日鳥羽天皇の第1皇子として誕生。
母、中宮待賢門院藤原璋子。
保安4年2月19日御歳5歳にて即位。
永治元年12月7日九ノ宮體仁親王(近衛天皇)に譲位。
長寛2年8月26日讃岐國に崩御。御歳46。
現在では僅かに保元の乱の敗北者としてのみ巷間に知られ、常に「悲劇」の形容詞を冠せられて語られる上皇の足跡は、皮肉にも保元元年の戦に敗れて流された讃岐国に多い。
香川県坂出市および京都府に残る上皇の遺跡を巡りながら、崇徳上皇にまつわる伝説を紹介していく。上皇の簡単な年譜については、
こちらを参照されたい。